壊れている机や椅子、割れたガラスの破片を避けながら、音の聞こえてきた方へと、このバーの奥へと足をすすめる


入ってすぐ右にカウンター席
左の方には1、2人用の椅子と机

そして正面には
音の聞こえてきたドア



震える手足を無理にでも動かす


今怖いのはあたしではない

朱莉だ


だけど、あたしが部屋の中央まで進んだときには既に、耀太が奥の扉のドアノブへと手をかけていた


先程から耀太に先をこされる…


あたしの歩くスピードが遅かったのだろうか?







いや、心配する気持ちは皆

同じなんだ