「どこにいる?」


歯を噛み締め、早く助けたいと急かす体をなんとか静める


「どこでしょーか?」


あたしを何度も挑発してくるその声に、苛立ちを隠せないまま手を握り締める

だけど、あたしの手の中には爽の手があるので、すぐに緩めた


緊張感と苛立ちが溢れていたその時


「キャーーー!」


電話口から漏れてきたその声に、嫌な予感が頭に過ぎった