「アイスなくなったー」

学校の備品である勉強椅子にどっしりと座り、更にぐでんっと仰け反るほどに椅子に背をもたれかける耀太


そのまま後ろに倒れてしまえばいいのに、なんてちょっとした悪戯心が芽生える


「あーあーあーあーいーすぅー」


うるさいほどに動くその唇を1度縫ってしまおうか


うるさくて余計に暑苦しい





そんなことを思っていても、一切口に出さないのは、あたしも絶賛夏バテ中だからだ


暑くて話す気すら失せる