「じゃあ、俺は帰ります」

いつまでも燐高の奴等と一緒にいたくない。
というより、自分の住み慣れた学校ではない場所は居づらい。

「何のために忍ちゃん連れてきたと思ってんの?」

「は?ちゃん呼ばわりしないで貰っていいっすか?」

「え~?可愛いのに?」

どんどん近付いてくる顔を手で押さえながら腰にまわされている腕から逃げ出す方法を考えていた。

「そんな事するから嫌われるんだよ」

聞きなれた声が聞こえそちらに振り返った。