「…一応な」

「可愛いか?惚れ直したか?」

自分じゃあ無いみたいだよなーと呟きながら自分が載っているページを眺めている。

「こんなの着たって意味ねぇだろ」

呆れながら言う伊崎に対して、松橋は伊崎に背を向けたまま動かなくなった。

「……私だってな、少しは綺麗になりてぇんだよ!
わかってんだよ!可愛くねぇ奴が、こんなの着たって無断だって」

自分が載っている雑誌のページがグシャグシャに握りつぶされていた。