不覚にもドキドキする心臓、全身の熱が一瞬で顔に集まる。


「…まぁ、妹のように可愛いがっていらっしゃるのね。」
引き攣る笑顔でなおも押してくるお嬢様。


「妹なんて…思った事ありませんよ、昔から。」


きつい視線を私に向けるお嬢様…。


なんで私を睨む…。
私が離れないんじゃなくて…こいつに捕まってるんですよ―。


「失礼、会長が呼んでるので…。」


奥で会長―悟さんのお祖父様とお父様が手招きしている。