舞台に着くと、
ようやく皐月の腕から解放された。



あたしでいいのかな?って

不安に感じていたけど
こうやって
みんなが祝ってくれると
やっぱり、自信になった。



『彼女とは、いつから付き合ってるんですか?』



「4月からです」



司会者の質問に淡々と答える皐月の手をあたしはゆっくり握った。


それに驚いたのか、
皐月がチラッとあたしを見た。




「ち、千菜?」



「さっちゃん……好き。もう、離れて行かないで…?」




ずっと傍にいて?


あたしが皐月を見上げながら
そう言うと


司会者は『おやおや』と
笑いながら
あたし達を見ていた。




皐月は恥ずかしくなったのか
顔を手で隠した。


でも、すぐに
あたしを強く抱き締めて




「離れない。
てか、離してやらない」



そう、全校生徒のみんなに
宣言してくれた。