「……山田さんまた電話鳴ってるよ。」 「しつけーな…もういい。」 山田さんはブチッと携帯の電源を切ってしまった。 そこまでしなくても良いんじゃないかと思ったが、口には出さなかった。 「ごめんな、美雪。これで落ち着いてデート続行出来るから。」 「気にしてないよ。」 私がそう言うと山田さんは優しく目を細め、私を映画館に連れて行ってくれた。