―それ以来桐生とは喋らず、帰って来た。


「ただいまんとひひー」


『もっと丁寧な言葉使ったら?お姉ちゃん。馬鹿に見えるよ。まあ、馬鹿だけどね』


「まりやー!」

『いやぁー!ゴリラが追いかけてるんですけどー』


私は5人兄弟だ。


姉の璃月。大1。
どんな時も私たちを支えてくれた。
ただ、一応元ヤン。
モテるし頭は良いし料理は上手い。才色兼備だ。

一言で言うと「ウザい」兄の圭人(高3)弟の冬馬(中2)妹のまりや(小6)がいる。

私達の家には兄弟とまったく帰ってこない母が居て、基本的に姉が私たちを育ててくれている。

ただ、姉には彼氏との同棲の話が出ているらしい。


母は水商売で半年に1回帰ってくるかこないか。

若い男をとっ捕まえてるのか帰ってくるたび男とくる。


母は、よく出来た璃月と運よく顔が整った圭人、冬馬を愛していて、私とまりやのことはまったく邪魔者扱いなのだ。


本当に困ったことをしてくれたもんだ。