時は放課後。


5人は白いソファーに座り、心を待った。


4時ジャスト。


生徒会のドアを3回ノックする音が聞こえた。


彼方は立ち上がり、ドアノブを回した。


「鏡夜くん☆よ…!!」


彼方は『ようこそ』と、言おうとしたが、その言葉は飲み込まれてしまった。


「あ、ごめん。君は…鏡夜くんじゃないよね?」


彼方がそう思うのも当たり前。


目の前にはどう見ても女の子が立っている。


身長が高くスラッとしていて、どちらかと言えば美人の類に入るだろう。


「いいえ!私が鏡夜です」


「えっ…でも」


彼方は困惑顔で鏡夜と名乗る女を見つめた。


「鏡夜じゃねぇのか~!?」


ソファーに座ったまま、愁が声を張り上げる。


「いや、鏡夜くんは鏡夜くんなんだけど…」