十分後、校庭は騒然となっていた。


麗は自分よりもはるかに小さく見える、人間達を見下ろしていた。


「麗君ーーーーー!!!」


「早く降りてきて!!!」


「いやあぁぁぁぁ」


様々な声が飛び交う中、最も多いのは





「死なないで」





中には泣いている女の子もいる。





まだ死んでないんですけど。





ってか死ぬつもりもないし。





麗は嘲笑すると同時に、暖かい気持ちになった。





自分は必要とされている





麗はそう感じた。