昼休みIn 【2-Ⅰ】


「今日は俺の番だな。」


愁が腕まくりをした。


「それにしても、暑ぃなー」


「愁だけでしょ」


優が冷たくあしらう。


「んだよ!てめーどっかいけ、チビ」


「やだね。ムサ男」


小さな舌を思いっきり伸ばした。


頬を赤らめて観賞している女子を背景に、優と愁はそんなやりとりを行っていた。


二年連続で同じクラスのこの二人は、喧嘩をしつつもなんやかんやで仲が良かった。





喧嘩するほど仲が良い





そんな言葉がお似合いだ。


「ねぇ、彼方くん達のところ行こうよ!」


優が愁の服を引っ張った。

残りの三人は【2-Ⅳ】だった。