「そこで!心にはそのコンテストに出てもらう」


「ちょっと待てよ!」


愁が思いっきり立ち上がった。


「心はまだ女の域にいる。男っぽく見せるには体を鍛える必要があんだよ!」


感情的に語る愁。


「そう。だから麗と愁、2人で同時進行してほしいんだ」


麗と愁はお互い顔を見合わせた。


「心は元が女だから、どのみちいつもの速度じゃ間に合わない」


「まだ私も残ってますしね」


納得いかない顔で愁が麗を見ると、麗は肩を竦ませた。


「仕方ないね」


この言葉を聞き、愁はため息をついた。


「しゃーねーな」