「あたしね・・・いつもクラブばっかりで・・・木崎くんがデートに誘ってくれてもいつも断ってばかりで・・・あたし・・・いつか木崎くんに飽きられるんじゃないかって・・・そしたら・・・木崎くんが萩野さん達とプールに行ったって・・・」

泣きながら話す詩音の話に相槌を打つ木崎。

これ以上木崎を好きになるのが怖いと言った詩音を、木崎が抱きしめた。

「ごめん・・・詩音ちゃん・・・本当にごめん・・・でも俺、萩野達とプール行って良かった・・・」

何!?ふざけんな!!

「お前、何言ってんだよ!詩音の気持ち考えろよ!」

そう言った俺のことを無視して、木崎は続けた。

「だって、詩音ちゃんが俺のこと好きだってわかったから・・・初めて言ってくれたからさ、好きだって・・・俺、いつ詩音ちゃんに振られるかって、心配だったんだ。デート誘っても断られるしさ・・・詩音ちゃん・・・好きだよ・・・俺、詩音ちゃんだけだから・・・」

その言葉に涙する詩音だったけど、その涙は悲しい涙じゃなく、嬉しい涙だった。

詩音・・・木崎のこと、好きなんだな・・・