しばらくして・・・

「詩音、もう大丈夫だな?良かったな・・・」

優しいいつものいっくんの声。

「木崎、今度詩音のこと泣かせたら、絶対許さねぇからな!詩音、じゃあ俺帰るわ!また明日な!」

後ろから聞こえてきたいっくんの声は、何だか辛そうな声に聞こえた・・・

あたしは木崎くんの腕から離れていっくんに向かって
「いっくん、ありがとう!」
と言った。

いっくんは、振り返らずに手だけ振って、帰って行った・・・


ありがとう・・・いっくん・・・