「あたしね・・・いつもクラブばっかりで・・・木崎くんがデートに誘ってくれてもいつも断ってばかりで・・・」
うん・・・うん・・・と木崎くんは優しく相づちを打ってくれる。
「あたし・・・いつか木崎くんに飽きられるんじゃないかって・・・そしたら・・・木崎くんが萩野さん達とプールに行ったって・・・」
「・・・・・・」
涙を流しながら話すあたしを、何も言わずに木崎くんが見つめる。
「あたし・・・こんなに・・・木崎くんのこと・・・好きになってるなんて・・・思わなかった・・・こんなことで・・・ヤキモチ妬くなんて・・・こんなことで・・・不安になるなんて・・・あたし・・・怖いの・・・これ以上木崎くんのこと・・・好きになるのが・・・あたし・・・」
そこまで言った時、あたしは木崎くんに抱きしめられていた・・・
「ごめん・・・詩音ちゃん・・・本当にごめん・・・」
「・・・・・・」
何も言えないあたしは、しばらく木崎くんに抱きしめられていた。