部活が終わって、いっくん達と一緒に自転車置き場に行く。
すると、木崎くんが下駄箱で待っていた。

「あ・・・」

「あっ、詩音ちゃん!やっと会えた!俺、昨日メールしたんだけど・・・見なかった?今日会いに行くって・・・いつもの所にいなかったから、どうしたんかと思って心配したよ。今日、俺、送るから。」

にっこり笑って話す木崎くん。

「今日は、あたしも自転車だから・・・いっくん達と帰るから・・・ごめんなさい・・・」

目を合わせられなくて俯きながら話すあたしに、木崎くんが
「どうした?何かあった?」
と顔を覗き込んで言った。

ダメだ・・・泣いちゃう・・・
どうしよう・・・

そう思ってたら、いっくんがあたしの手を引っ張って「帰ろう!」って、強引に連れ去ってくれた。

突然のことに、ビックリした顔の木崎くんは、何も言わずにその場に立ち尽くしていた・・・