「えっ!?詩音ちゃん、今日コウちゃんの家に行くの?」
あたしがいつもの駅で降りないから不思議に思った高木くんが、木崎くんに聞いたんだ。
「へぇ~、そうなんだ~♪」
何だか意味ありげな笑顔を向ける高木くん。
「もう!翔ちゃん!いいから!」
ん?何かあった?あたし、わかんないよ・・・
いつもの駅を過ぎてしばらく行くと、
「じゃあな~!コウちゃん!詩音ちゃんに嫌われるようなことするなよ~」
って、手を振りながら、高木くんが曲がって行った。
「なんだよ、あいつ・・・変なこと言うなっつの・・・」
そう言った木崎くんの顔が真っ赤だったのに、あたしは気付かないでいた。