そんなある日・・・

部活が終わり、いつものように自転車置き場に行くと、何だか落ち着かない様子の木崎くん・・・

木崎くん、どうしたんだろ・・・?

あたしが不思議に思ってると、木崎くんが
「今日、うちに来ない?」
って聞いてきた。

「えっ?木崎くんの家?」

少し困ったような顔をしてしまったあたし。

「ごめん、ごめん。今日は少し長く一緒にいたいなと思って、ちょっと言ってみただけだから・・・うん・・・ごめん・・・やっぱ帰ろう!」

そう言う木崎くんの顔が、すごく悲しそうに見えた。

あたしは木崎くんともう少し一緒にいたいと、素直に思ってしまった。

「ううん、木崎くんの家に行きたい。行ってもいい?」

その瞬間、木崎くんの顔がパァッと明るくなって、
「いいの?俺、嬉しいよ!」
って、にっこり笑った。