どれくらい時間が経っただろう・・・
しばらくしていっくんが話しだした。
「詩音、何で藤島がアメリカ行くこと知ってんだ?あいつ、詩音にはまだ話してないって・・・」
「・・・あたしね・・・先週・・・藤島くんとまことちゃんが話してたの、偶然聞いちゃったんだ・・・でも藤島くん、何も言ってくれないから・・・聞き間違いだったのかなって思おうとしたんだけど・・・・・・やっぱり聞き間違いじゃなかったんだね・・・藤島くん・・・いっくんには話したんだ・・・なんで・・・なんであたしには・・・何も言ってくれないのかな・・・」
また涙が流れてきたあたし。
ショックだった・・・そんな大事なこと、あたしに何も言ってくれなかったこと・・・
いっくんには話したのに、あたしには話してくれなかったこと・・・
「あたし・・・どうしたらいいの?藤島くん・・・もうあたしのこと・・・どうでもいいのかな・・・このまま離れ離れになっちゃうのかな・・・もう別れるってことなのかな・・・」
そこまで言ったあたしは、とうとう声を出して泣いてしまった。