「やっぱ、心配・・・」

何が?という顔で藤島くんの方へ振り向いたあたしを、今度は前から抱きしめた藤島くん。

「詩音、かわいいからなぁ・・・モテるんだよなぁ・・・」

えっ?!何言ってるの?!
あたし、モテたことなんかないよ?

「モテないよ・・・あたしのことかわいいなんて言ってくれるの、藤島くんだけだもん!藤島くんの方こそモテるから、あたし、心配・・・」

「ほら、やっぱり自覚しなさ過ぎ・・・俺、前にも言ったろ?ちゃんと自覚しなきゃ、同じようなことが起こるって・・・それに、心配なんかしなくていい。俺は、詩音じゃないとダメだって言っただろ?信じられない?」

そう言ってあたしの顔を覗き込む藤島くん。