その時、後ろへと引っ張られたあたしの体は、バランスを崩して倒れそうになった・・・

えっ・・・倒れる!!

そう思った瞬間、あたしの体は、誰かに後ろから抱きしめられていた。

「やっと言った・・・」

あたしの頭の上から聞こえてきたその声は・・・藤島くんの声だった。

「ごめん。こいつ、俺のだから。」

ハッとしたような顔の大野くん・・・

「えっ??紫藤、藤島と付き合ってんの?藤島って黒木と付き合ってたんじゃ・・・」

黒木さんって名前に、思わずビクンとした体・・・
そんなあたしを抱きしめた藤島くんの腕は、さらに強くなる。