やだ・・・ホント、恥ずかしい・・・

恥ずかしくて俯くあたしの手を握り、いっくんが歩き出す。

「今日だけ、詩音は俺の彼女な!だって、周りみんなカップルじゃん!寂しくなるしさ・・・」
と肩をすくめて言ういっくん。

「うん!」

「よし!じゃあ詩音、今日は何でも欲しいもの言えよ!わがままだって聞いてやるからな!」

返事の代わりに、笑顔を向けるあたし。
いっくん、あたしが辛い気持ちにならないように、木崎くんのことを思い出さないように、気を使ってくれてるんだろうな・・・

ありがとう・・・いっくん・・・