ねぇ、啓太。
気づいてる?あたしのこの気持ち。
いまにも溢れだしちゃいそうな、この大きな気持ち。

「ねぇ、啓太。」
あたしが急に名前を呼ぶから、彼は少し驚く。
「っ?…どうしたの?」
「あたしね…」
どうしよう。
泣きそうになってきちゃった。
離れなきゃいけないって分かってたのに、心の準備もできてたはずなのに。
「うん。」
彼は優しく、でもどこか不安そうにこちらをのぞきこむ。

「ずっとずっと、啓太のことが…」
涙が溢れだしてくる。







「啓太のことが、好きだったの…」






遠恋になるのは…分かってる。
それでもあなたに伝えたくて。