それに対して槐は何も言わなかった



だけど眼差しがあたしを探っていた



それに気まずさを覚えつつ、あたしはなんでもないふりをしてパンを食べ続けた







さわさわと温かい風が吹く




それと同時に槐が声を出した




「あ、禿」


そう言って槐は屋上から運動場を見て何かに指差した


そこをみると、良い具合に何かが光っていた…って、



「………っゲホッ、ゴホッゴホッ」



ついついあたしは咳きこんだ


それはテカテカと綺麗に光る、頭


教頭の


なんとなく面白くなり、あたしは気管に食べかけのパンを引っかけたのか、むせてしまった




それにあの気まずい雰囲気の次に発する言葉じゃないし




ただ、そのおかげであの気まずさはなくなった…










たぶん槐はそれを狙ってたんだろうな…








槐はどこまでも優しすぎる…