すると、口をあんぐりと開けてあたしを凝視してくる付けま姫
もっと不細工になったから止めた方が良いんじゃ…、と思うが面白いので放置プレイだ
それよりも大変なことになっているのは付けまの貴族だ
「あ、あたあたたた…あたいじゃなくて…」
あたたた、と北斗の○のケンちゃんの必殺技みたいな声を出しながら言うもんだから、もうあたしは耐えられず
「ふっ」
と鼻で笑ってしまった
思いっきりバカにした笑いにしか聞こえないそれは
「とろける笑みだわー」
と叫んだ女によって、馬鹿にしたものから最高な笑みへと進化を遂げた
にしても女たちの反応が面倒すぎてあたしのシナリオがなかなか進んでくれない
反応でかいんだよ、と心の中で悪態をつきながら考える
すると突然女が
「今、私のことを考えてくれていたのでしょう?
私、紫音くんの心の中ならなんでもわかりますわ!!」
と、とても背筋を凍らせるには十分な発言をしてくれた
さっき考えていたのはこいつらの反応のおおきさがでかすぎてムカつく、ということだ
それに心の中を読まれたらあたし終わってるから
全然心の中を読めていないのに、一度有頂天になった女はもうどこか崩壊していた