カーテンの隙間から朝日がさしこんでいた。


「…俺ずっと誰かに聞いて欲しかったんだと思う。そして、泣きたかったんだと思うよ。サンキュウなっ。あらし。」


「ううん。簾治が少しでも楽になれたのなら私はそれでいいよ。私も簾治には助けられてるんだもん。」



簾治は沙希さんの事すごく好きなんだ。


でも不思議と悲しくはなかった。

逆にうれしかった。


私に話してくれた事が。

簾治は単なる遊び人なんかじゃない事が。



ちょっと簾治に近付けた気がした。