― ガシッ ―


誰かに腕をつかまれた。誰?!



「…静かにしろ。騒ぐんじゃねぇーぞ。」



知らない男の人が体を壁側に押さえつけてきた。



そしてナイフを顔に押し当ててくる。叫びたいのに怖くて声が出ない。



こんな夜中に誰も通るわけない。



どうしよう。私どうなっちゃうの。。。



助けて…。誰か…。








「おいっ!てめぇー何やってんだよ!!この女から離れろ!」



聞き覚えのある声…、簾治??



簾治はその男からすぐにナイフを取り上げ私を助けてくれた。



そして、簾治の迫力に男はすぐに逃げていった。



でも何で簾治が?



「お前はバカか!!こんな時間に女1人で歩いてたら襲ってくれって言ってる様なもんだぞ!!」



「…ごめんなさい。」



私は、簾治に怒鳴られて急に安心したのと怖かったのと何で簾治がいるのかとがごちゃごちゃに混ざって混乱してしまい、簾治に抱きついて声を出して泣いていた。