「おいし~このケーキ♪」

「でしょ~!今超人気のケーキ屋さんで買ってきたんだから。」

「あらし~。それより、聞きたいことがあるんだけど、何で簾と知り合いなわけ?昨日丁度、私が簾の事あらしに紹介しようとしててさ、そしたらいきなりあらし倒れちゃって。ほんとびっくりしたんだ。でもそれよりもびっくりしたのが簾だよ。あらしが倒れた途端にいきなり「あらし!!あらし!!」って人目もはばからずに叫んで、私は動揺してどうすることもできなくなってたんだけど、簾があらしの事抱えて別室に運んでくれてさー。簾にどういう知り合いなの?って聞いても「ちょっとな」しか言わないしさ~。でもいつもクールで感情なんて表に出さない簾があんなに感情出してるとこはじめてみたよ。本気でびっくりしたよ。私は途中で仕事関係の人に呼ばれちゃってさ。でも簾が「俺が責任もってこいつ見てるよ」って真剣な目で言ってくれたから安心して仕事に行けたんだ。もしかして、簾はあらしの事好きなのかなぁー?」



えっ?あいつが私を好き?


ありえないよ。ありえない。だって憎まれ口しか言わないよ?




私は南海にコンビニでの出会いの話。あのパーティーでのテラスの話。

そして、ずっと手を握ってそばにいてくれた話。デートに誘われた話。

そしてそして、、、動揺してる私がいる事をすべて話した。



「そっか~そんな事があったんだ。簾がコンビニでバイトしてるなんて初めて知ったよ。あいつかなり売れてるからバイトなんかしなくてもお金には困ってないはずだけどね。
それよりも!あらし!おめでとう!ついにあんたも恋したんだね」


ちょっと!ちょっと!待ってよ。これは恋なの??だって出会ったばかりだよ?

簾治の事、私は何にも知らない。それなのに好きになるなんて…。

ありえないよ。

「ちょっと!南海待って!私、恋なんてしてないってば。第一私はあいつの事何にも知らないんだよ?それなのに好きになんてならないよ。」


「じゃあ、何で胸が苦しいの?あらしは簾の事気にならない??知りたいって思わない?」


私は俯く。。。


「…気にならないって言ったら嘘だけど。でも好きだなんて。」