スタジオが見えてきた。


ここからは、私と簾治はマネージャーとRENになる。


最初の頃は、この切り替えがすごく難しく感じたのに今は自然とできるようになってきた。


少しはマネージャーらしくなってきたかなー。




何て考えてる間にもう車はスタジオの狭い駐車場に着いていた。



「あらし、またボーっとしてたぞ。アホづらして。」


ムカッ!




「何よアホづらって!失礼ねまったく。」



「でも俺はそんなアホづらのあらしも大好きだけどな。」



そう言って簾治は私の唇に軽くキスをする。



「そっそんなんじゃだまされません!」



「ふ〜ん。でも顔は真っ赤になっちゃって〜。ほんとはドキドキしてるくせに。」



「そっそんな事ないもん。簾治が――」



「うっさい。だまれ。」




私の話が終らないうちに簾治はそう言うともう一度私の唇を塞いだ。


さっきとは違い深い深いキスで…。