私は簾治の腕の中で話し続けた。



「…でも恐いの。すごく恐い。」


簾治はやさしく私を抱きしめたまま話を聞いている。



「私ね、昔男の人に襲われそうになった事があるんだ。。

高校一年生の時なんだけどね。

その頃から私は男の子苦手でさ、でもやっぱり彼氏が欲しくて。ある日合コンに誘われたの。
その時いい感じになった男の子がいてね、その人と後日2人で会ったんだ。
映画見に行ってその後行くところがなくて結局その人の家に行ったの。
家に行くのは最初戸惑ったけど、すごくまじめそうな人だったから安心してた。

部屋について最初は話したり、音楽聞いたりしてたんだけどね。。。


突然、キスされて。。胸触られて。

私恐くて恐くて、声も出せなかった。でも必死で抵抗した。

でも当然男の人の力にはかなわなくて、服脱がされて。。

もうだめだってって思った時にその人の母親が部屋をノックしたの。

彼を呼んだの。その隙に私は急いで服を着て、すぐに逃げた…。



それ以来男の人が恐くなっちゃって。今はだいぶましになって話す事なんかは全然平気になったんだけど、そういう行為はやっぱりまだ恐くて。。


でも、簾治となら出来そうな気がするの。私が初めて心から愛せた人だから。

こんな事話したくなかったんだけど。

……私の事嫌いになった?」



私は話終えても簾治に軽蔑されるのが恐くて顔を上げられずにいた。





「あらし。そんなつらい事俺に話してくれてありがとう。ごめんな。俺自分の事ばっかりであらしの気持ち考えなくて。
あらし、苦しかったな。俺ちゃんとあらしが大丈夫になるまで待つよ。
それに俺はあらしの事嫌いになんてならない。心配すんな。」




簾治。ありがとう。




「簾治。私ね、本当に簾治となら大丈夫な気がする。。だから、今日したい。


お願い。」