今日から、簾治は映画の撮影がスタートする。


ということは…、そうです


可憐さんと毎日一緒なのです。



仕事だし仕方ないって割りきろうとしても、どうしても心のどこかで、マネージャーじゃなくて、彼女の部分が出てきてしまう。。


はぁ…だめだなぁ…。



「あらしー?ったくお前は、何でもかんでも感情顔に出すぎだぞ(笑)何回もいうけど、俺はお前だけだって。あらしがそんな顔してたら俺仕事やる気でないよ?」


「ごめん、わかってる。ちゃんとわかってるよ。がんばってね。」


「おう。じゃあそろそろスタジオ行くか。」


「うん。」


簾治を困らせてどうすんのよ。ホント私はバカだ…。しっかりしなくちゃ!





スタジオに入ると、可憐さんが簾治を見つけて駆け寄ってきた。


「RENさん。おはようございます。
今日からがんばりましょうね。」


可憐さんはそう言うと、簾治に自分の右手を差し出した。


「おはよー可憐ちゃん。いい作品になるようにお互いがんばろうね。」


RENは、そう言って可憐さんの右手を軽く握った。