当日。
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いつものように、何の前触れもなくふら〜っと『きなこ』の劇場に現れたルル。美知瑠は普段、劇団員の前ではルルと名乗っている。
劇団の皆は親しげに、次々と声をかけてくる。
「そういえば、今日はコロンもあるんですよね?」
朝一の第一部が開演する前、ロビーで役者達に歩み寄り、話をするルル。
いつもの、ごく普通な流れ。
今話している相手は
九条篤志。この劇団の舞台では、第一部と第二部の合間に、複数のショーが挟まるのだが…中でもルルが1番好きなのがこの《コロン》。彼はコロンを指揮するリーダーでもある。ルルから見て、彼のダンスは完璧だ。
九條「ありますよ。観て下さいますか?」
ルル「はい。楽しみにしてたんです。コロン、大好きなので。」
九條「それはそれは…嬉しいですね〜。ありがとうございます!!」
ペコリと頭を下げ、はにかむ九條。
ルルも嬉しそうに微笑む。
劇場にいる時、ルルは常に笑顔だ。
何もかもが楽しくて仕方ない。
そんな彼女の元には自然と劇団員が集まり、いつの間にか、劇団員達の中でも一際有名なファンとなっていた。 口には出さずとも、皆『ルル』のことを慕っている。
芝居を観て
話をしてショーを見て
また芝居を観る…。
毎度のことだ。
変わりはない。
ただ唯一
今日が定休日であること以外は。
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いつものように、何の前触れもなくふら〜っと『きなこ』の劇場に現れたルル。美知瑠は普段、劇団員の前ではルルと名乗っている。
劇団の皆は親しげに、次々と声をかけてくる。
「そういえば、今日はコロンもあるんですよね?」
朝一の第一部が開演する前、ロビーで役者達に歩み寄り、話をするルル。
いつもの、ごく普通な流れ。
今話している相手は
九条篤志。この劇団の舞台では、第一部と第二部の合間に、複数のショーが挟まるのだが…中でもルルが1番好きなのがこの《コロン》。彼はコロンを指揮するリーダーでもある。ルルから見て、彼のダンスは完璧だ。
九條「ありますよ。観て下さいますか?」
ルル「はい。楽しみにしてたんです。コロン、大好きなので。」
九條「それはそれは…嬉しいですね〜。ありがとうございます!!」
ペコリと頭を下げ、はにかむ九條。
ルルも嬉しそうに微笑む。
劇場にいる時、ルルは常に笑顔だ。
何もかもが楽しくて仕方ない。
そんな彼女の元には自然と劇団員が集まり、いつの間にか、劇団員達の中でも一際有名なファンとなっていた。 口には出さずとも、皆『ルル』のことを慕っている。
芝居を観て
話をしてショーを見て
また芝居を観る…。
毎度のことだ。
変わりはない。
ただ唯一
今日が定休日であること以外は。