「・・・いい、の。あたしよりあの子のほうがしんどそうだったし」 「あんたたぶん、39度はあると思う」 そういわれて、体温計を渡された。 ―ピピッ 「・・・、な?」 9度1分、ほらな。彼は誇らしげに笑う。 ・・・いや、ドヤってる。ドヤ顔。 「・・・あたし、人がしんどそうなのみたら自分もしんどくなっちゃうタイプ」 ・・・かわいく、ないなあたし。