「・・沙。未沙!」

私の名前を呼ぶ声で目が覚めた。


「ん?」

「直也先輩来たよ!」

「えっ!?」

「大丈夫か!?」

「先輩・・・」

「華那実から全部聞いた。守ってやれなくてごめんな」

先輩は申し訳なさそうに言うと私を抱き寄せた。


「謝るなんて先輩らしくないよ」

「未沙・・・」

参ったな。
本当未沙には負けたよ

先輩は強ばった表情から柔らかな表情になった。


「あの〜おとりこみ中悪いんだけど」

聞き覚えのある声。
そう、それはまさしく深雪先輩達の声だった


「お前ら!」

「皆〜やっちゃっていいよ」

「ラジャー!」


今度は直也先輩を押さえ、殴ったり、蹴ったりし始めたのだ。

「ちょっとやめてー!」

私はそう叫んだが皆には聞こえなかった。

その間も先輩はずっと・・・。

そして私より2時間も遅く終了した。

「これくらいでいいでしょ」

「あいよ!」

「じゃあね直也」


深雪先輩達は満足したのか去って行った。

「先輩!」

「ゲホゲホ!」

「酷い・・・」

「二人に比べたらこんなの平気だよ」

「バカ!」


私は先輩の胸に顔を埋めた
「未沙?」

「先輩が傷付けられるの私耐えられないよ。平気だなんて言わないで」

「ごめんな・・。もう言わないから泣かないでくれよ」

「お熱い事〜!」


華那実にそう言われ、二人して照れてしまった。

あとは深雪先輩と決着をつけるだけ