高校生活、どきどきしてた。
新しい制服に、新しい友達
新しい　恋―――――・・・
でも、そんな私の期待は入学1日目にして崩れ去ったんだ。

「あ、お前朝の―――・・・」
隣の席の男の子、早瀬君は私を見下ろしてそういった。
私は今にも泣きそうに瞳をうるうるさせながら
早瀬君を見上げる。
すると、
「お前、すっげえチビだなｗｗ　一瞬ハムスターかと思ったわ」
淡々と失礼なことを言い散らかし、
どかっと席に着いた。
私はというと必死にこらえていた涙が
ぽろぽろと床に落ちて行った。

授業が終わり
桃と梅がいる教室へ向かおうと
扉を開けようとしていた。
すると、あの狼みたいな人が
「なぁ、春坂だっけ？」
っていいながら私の通ろうとしていたところを
通せんぼしてきた。
私は、うﾞ　と思いながらも
早瀬君の言葉を無視して通ろうとした。
「無視？　じゃあ力ずくでいいてこと？」
そう言った早瀬君にびくっとして、
私は早瀬君を見上げた。
しかし、その時にはもう遅かった。
私の体は軽々と早瀬君に持ち上げられて
教室の外へ運ばれていった。
周りから、視線が痛いほど刺さった。