わたしはゆっくりと教室に入っていった。
時間があんまりなかったので、わたしは自分以外の子の名前は覚えてきてなかった。

「誰がいるんだろう?」
こう思いながらわたしは、黒板に書いてある席順を見た。

「わたしは10番だから・・・ここかッッ」
自分の席を確認して静かにいすに座った。

かばんを片付けると、わたしは教室の中を1回見渡した。黒板には担任の先生が書いたメッセージがあった。

「男の先生かな??」
先生の字の書き方で男の先生だとわたしは思った。
わたしの机の前は、1・2・3年生の時両思いだった、けんたが居た。3年以来1回も一緒のクラスにはなっていなかった。わたしは心の中で、

「ぇぇぇぇッッ。健太と一緒ッッ!なんかいやだぁぁぁ」っと叫んでいた。けんたの前には、5年生の時に私が一目ぼれした千紘がいた。

「やったッッ!!」
けんたの事なんか忘れたわたしは千紘の事でわたしの頭はいっぱいになっていた。


「さきちゃん??」
突然後ろから声がした。その声はりなだった。1・2・3年で一緒になって以来だったが、通学班が一緒だったので、仲が良かった。