「…そう?」
首を傾げてボクの質問をはぐらかす。
「…カナコ。何か君、ボクに隠し事してない?」
「ゃだー。隠し事なんてしてないよ~」
コクコクとコーヒーを飲み干したカナコは、そのままワンルームの大半を占めるボクのベッドに寝転がる。
「じゃ、カナコ。先週の日曜何してたの?」
たいてい、日曜日か祝日の朝から夕方…下手すれば一日中連絡が取れない。
「友達と遊んでたよ。ママも知ってるよ。ってかシノブ君? シノブ君が心配する事なんてしてないよ」
「…その言葉がなんだか信用できないんだけど」
「信用してよ~!」
ベッドに寝転がるカナコは床に座るボクの背中に抱き付いてきた。
「カ~ナ~コ~…。誰かを心配させるのか趣味なの?」
「ち、違うよ~!そりゃあ、心配させちゃった事には悪いと思ってるけど…」
最後の言葉は小さくなって聞き取りづらい。
そんな子供じみた行動をするカナコは、メチャクチャ可愛かったりする。
「そう思うんだったら、ちゃんと連絡しろよ。心配されている時が花だかんな」
「………うん…」
理解してくれたカナコだが、やっぱり彼女の行動が心配だった。