「でも、カナコはその分、可愛らしさで保っているからね~♪」

楽しげにナナが、慰めるように私に抱き付いた。
おまけにホッペタをスリスリして来る。
ナナのホッペタは餅肌で気持ちがいい。


「…別に可愛くないよ」

「そんな事ないのに~…ねぇ?」

「うん。可愛いよ~」

合いの手を入れるの如くワカナが頷く。

二人は幼馴染みなせいか、息も本当にピッタリだし顔立ちも似ているから最初は双子かと思ったけど、よく見るとどことなく雰囲気が少しだけ違うのが分かる。


「んで、カナコは今回、装飾に拘ってるの?」

「うん、あんまりガタガタな衣装だから装飾で誤魔化そうかと…思ったんだけど…私って、何しても不器用だわ」


既に間に合うかどうかの瀬戸際の代物だわ…。


ずっと下ばかり見ていたから肩が凝ってるのが分かる。うぅ…、もう投げ出したいよぅ。…でも、『コレ』好きなんだよねぇ。