「なぁ、カナコ。帰ろっか…?」
「…ぅん。帰ろう」


ゆっくりと体が離れて、自然と手を絡ませる私とシノブ君。もちろん、恋人繋ぎ。

幸せを感じる瞬間。互いの温もりを感じて、優しくて嬉しい気持ちが溢れる。


「…シノブ君…」

「何?」

「……シノブ君…」

「何かな?」

「………シノブ君!」

「な~ぁにぃ?」




「好き!!」




シノブ君の笑顔が好き。シノブ君の笑顔が大好き。

…何もかもが好き。

私の、シノブ君が好きって言う感情が高まって、高まってボルテージMAX!


「好き好き好き、大好き!!」


「…ッぁ、はははは。カナコ、そんなに『好き』って言って、安売りしていいのか?」


「いぃの! 今だけだから!」