額同士をくっ付かせて笑いながら、内緒話するようにヒソヒソと会話を続ける。それが何だか楽しかった。


~♪~~~♪~~


内ポケットに入っていた携帯がバイブとともに震えだして、僕とカナコは二人してビクッ! と、体を凍りつかせた。

「……ぁ、あは……ははは、はは…」
「や、やだぁ! もう、シノブ君…マナーモードにしてよッ!!」

軽くカナコが僕の肩を叩き、笑い出す。

仕事場からの着メロだったから、僕はカナコから離れて着信者を見ればタケルからだった。

「はいはい?」

『…こ、んの…ばっかやろ――ッ!!』


携帯から聞こえてきたタケルの怒号だった。…びっくりした…耳が、鼓膜が破れるかと思った…。




「タ、タケルさん…?」


少し離れたカナコの所まで聞こえたみたいで、目を丸めて僕を見上げていた。