「――…こんのオバカッ!! 始めて会った時、タバコ吸ってたわよね…? 未成年がタバコ吸うじゃないわよッ!!」


そう言うなり、カナコはダイスケを殴った。…そう文字通り、拳で…。
僕はそんなカナコを始めて見るから目を丸めて、唖然とした。

殴られたダイスケも目を見開いて驚いている。そして、殴られた頬を押さえてカナコを見下ろしていた。

そんなダイスケを見ていた僕はふいに笑いがこみ上げてきて、それを抑えようとするけど、抑えきれなくなってしまった。



「…ふ、…くくく…あはははははッ!!」
「!? シ、シノブ君? ど、どうしたの?」

「あははは…はぁ~…。カナコがそんな行動に出るとは、思っても見なかったなぁ…。ダイスケも驚いただろう?」


ダイスケは、図星だったのか、殴られた頬を手で摩りながら僕を見て少しバツの悪い顔を押している。まるで悪戯が見つかったような…そんな顔だ。


「まぁ、僕も知らなかったけどね。カナコの行動には…。でも、カナコとダイスケが付き合うには無理だよ」

「………分かったよ。引き下がるよ…。家にも戻るし、学校の先公とはちゃんと話もする」