「シャナちゃん! あの5番机にご注文聞いてもらっていい?」
「OK!」
窓際で、意外と周りから会話が遮断されると言う事もあってかなり穴場の席。
さささっと、歩いていって注文を聞こうとオーダー表をポケットから出した私は、一瞬にして顔を引きつらせた。
「だ、ダイスケさん…」
「…カナコ…マジで?」
ダイスケさんも目を丸めて、私を見つめる。
「カナコを追ってたら、ここに入っていくのが見えたら…まさかって思ってたけど…」
顔を引きつらせながら、私の今の姿をマジマジと見つめる。
黒いワンピースに何十にも重ねられたレースのエプロン。ゴスロリ界では有名なデザイナーにデザインしてもらったモノ…だから、見る人によってはコッテコテのロリーター・メイド衣装にしか見えない。
「どうして、ここに…」