「…ってかさ、カナコって何者? あいつ、俺の顔見て『誰?』って言ったんだぜ!? 俺とシノブって、親戚でも見分けがつかねぇのに、あいつだけだよ!!」

やけに興奮気味のダイスケとは間逆に僕は頭の底から冷えていて、目を細めて怒りを表す。

同時に、カナコが僕とダイスケの見分けがついく事に少し嬉しかった。

「ダイスケ」

「………っ…、先生と喧嘩したんだよ! ここの学校は、お前には合わないって…」

「…で、大喧嘩した結果が3日の謹慎処分かよ…」

はぁ…。本当に頭痛い…。


カッとなると、こいつは見境なくモノに当たる性格だけど、僕と一緒だとダイスケは大人しくなるみたいだ。

ダイスケの両親は、よく僕にこいつを押し付けてくる。
勘弁してほしい…。


カナコの事が解決したのに、今度はダイスケかよ…。