「そっ…。相変わらずトロイな」
「ヒドい…」


意地悪く笑うシノブ君…。

だけど、好き。

好きすぎて、怖い…。


「………カナコ? 怒った?」


私は唇を尖らせて、シノブ君を睨むと彼は少し焦ってるのが分かる。

あぁ…、その顔も好きだわ~。


「怒ってない。けどムッとした」


ツーンとした言い方…。

あぁ…やっぱり、私ってば可愛くない…。

「心配してるって解釈したら?」

それはわかるけど、理屈だけでは頭は理解してくれない。

「そーだけど…」
「まぁ、可愛いから許しちゃうけどネ」


ひ、卑怯者だわ! 確信犯だわ! ワザと『可愛い』何て言って私を惑わすんだわッ!!