呆れ顔の彼に、それまで抱えていたモンモンとしたものがサァと消えて行く。

シノブ君は中和剤のようだと私は思う。

そばにいて、フンワリとした気持ちになれて、イケない事も、彼に諭されれば素直に応じちゃう。

ワンコみたい（笑）。

「ママと喧嘩した」って言ったら、シノブ君は溜め息を吐いて家に電話をかけだした。

ママは私よりもシノブ君を全面に信頼してるから、私何か…って感じなんだよね。

けど、信頼されてない彼氏よりはまだイイ…のかな？

高校の時なんか、親に内緒で彼氏と付き合っている子なんか、アリバイに友達とかクラスメイトを引き合いに出されちゃうのがウザかったのを覚えてたからかな？

親公認で付き合うのも悪くないかもね。

シノブ君はとっても優しい。