俺は少し早足になった。できることなら杏子が好きな奴いっても名前だけおれに変換できればいい


「陽太っ!あるくのはやい止まれ」


俺は杏子の声にピタリと止まってしまった。
自分面白すぎる


心は素直じゃないのに
体は杏子の声に素直に反応する


「なに、陽太怒ってんの?」


「怒ってねぇーよ」


怒ってねぇーよ。ホントに、ただ情けない顔見せたくねーだけだ


杏子に合わせてゆっくり歩く


公園に仲良く座る杏奈と太陽がいた


「あー……やっぱり杏奈好き?」


「は?俺は杏奈じゃなくて」


っと。
危な……お前が好きなんだよって言うところだった


杏子には好きな奴いんだから伝えたらダメだ