今日もまた、仕事帰りに並んで歩く


つかず離れずの距離


だけど、夏休みが終われば私たちには大きな距離が出来るんだろう


出来るというより、元に戻ると言った方が正しい


今の状況の方が非日常なんだから


そんなことを思っているうちにアパートに着いていた


「今日もありがとう」


“じゃあまたね”そう言う前に剣都が口を開いた


「華音、来週の土曜って空いてるか?」


「え?土曜?空いてるけど…」


剣都が私の休みの予定を聞くなんて初めてのことだった