ギュッ---


ふわっと剣都の香りがしたかと思うと、いつの間にか私は剣都の腕の中にいた


「剣都?」


この状況にびっくりして涙もピタッと止まった


「泣き止んだ?」


「あ、うん…」


そう言うと抱きしめられていた腕はゆっくりと離れた


「良かった。

華音に泣き顔は似合わない」


剣都はそう言って笑ってくれた


「剣都、ありがとう」