するとわたぬきはそっぽを向いて


「男に可愛いなんて言うんじゃねぇ!全然うれしくねぇから!!」


ほぼやけくそ状態でまた白い煙に身を包み、さっきの姿に戻った。

と思いきや、女の声がした。


「あんた、買い物はどうしたんだい?」


「ゲッ…母ちゃん!!」


わたぬきは一瞬で元の姿に戻り、森へかけて行った。


「あたしの息子が迷惑かけてすまないねえ…。」


深々と頭を下げる彼女に私は声をかける。


「いえ…全然気にしてないですよ。」

逆に私が得したしね!